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2025年01月28日 20時20分

映画『ファーストキス 1ST KISS』公開直前イベントで語られる過去と輝き

映画『ファーストキス 1ST KISS』公開直前イベントで語られる「過去」と「輝き」

映画『ファーストキス 1ST KISS』の公開を間近に控えた1月28日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて、主演の松たか子さんと松村北斗さん、そして塚原あゆ子監督が参加する公開直前イベントが開催されました。このイベントは、全国95劇場で生中継され、約1万6000人の観客がオンラインで参加し、盛り上がりを見せました。

この映画は、結婚生活15年目に夫を事故で失った妻・硯カンナが、タイムトラベルの力を手に入れて過去に戻り、出会う直前の夫・硯駈と再び恋に落ち、運命を変えようとする壮大なラブストーリーを描いています。松たか子さんがカンナ役、松村北斗さんが駈役を演じ、坂元裕二さんのオリジナル脚本に基づき、塚原あゆ子監督がメガホンを取っています。

松たか子が振り返る「輝きの瞬間」

イベントでは、映画のテーマにちなみ、出演者に「戻りたい過去」を尋ねる場面がありました。松たか子さんは、小学5年生の体育の授業でハードルをした際、お手本に選ばれたことを振り返り、「あの時の私が一番輝いていた」と述懐しました。普通の50メートル走よりもハードル走の方が速かったという松さんの話に、会場は驚きと笑いに包まれます。

このエピソードに対し、松村北斗さんは「そんな人いるんですか?」と驚きを隠せない様子でした。松さんは「きっといますよ」と微笑みながら答え、ハードルを飛ぶ喜びを表現しました。彼女が語る「一番輝いていた瞬間」は、過去の栄光を懐かしむものではなく、純粋に自分が誇りに思える瞬間を振り返るものでした。

松村北斗の「やり直したいスピーチ」

一方、松村北斗さんは、自身の過去の失敗談を振り返りました。第46回日本アカデミー賞で新人俳優賞と話題賞を受賞した際、スピーチで「すみませんでした」と締めくくってしまったことを後悔していると告白。アイドルとしての立場に戸惑いを感じながらも、「こんな僕を話題にしていただいてありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えるべきだったと振り返ります。

このように、過去の失敗や輝きの瞬間を振り返ることで、出演者たちは映画のテーマである「過去への再訪」と「新たな未来への挑戦」を体現しているように感じられます。

映画『ファーストキス 1ST KISS』が描く「時空を超えた愛」

この映画は、過去と未来を行き来するストーリーを通じて、観客に「もしも過去を変えることができたら?」という普遍的な問いを投げかけます。カンナが過去に戻ることで、愛する人との再会を果たし、運命を変えようとする姿は、観客に感動と共感を呼び起こします。時空を超えた愛の物語は、フィクションでありながらも、誰しもが抱える「もしも」の願望を巧みに描いています。

脚本を手がけた坂元裕二さんは、これまでも人間の感情や関係性を丹念に描いてきた作家であり、本作でもその力量を存分に発揮しています。塚原あゆ子監督の手腕により、細やかな演技と映像美が融合し、観る者の心に深く刻まれる作品に仕上がっています。

松たか子さんと松村北斗さんの共演は、初めての夫婦役ということもあり、スクリーン上でどのような化学反応を見せてくれるのか期待が高まります。二人が演じるキャラクターの絆は、作品の中核を成す重要な要素であり、観客にとっても見逃せないポイントとなるでしょう。

映画『ファーストキス 1ST KISS』は、単なるラブストーリーに留まらず、過去と未来というテーマを通じて、人生の選択や人間関係の複雑さを描く作品です。2月7日の公開に向け、多くの観客がそのメッセージに触れることを楽しみにしています。

[高橋 悠真]

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