藍染カレン、フォトエッセイ『藍臓』で新たな挑戦を語る
藍染カレンのフォトエッセイ出版とZOC卒業後の新たな挑戦
2024年11月にZOC(現・ZOCX)を卒業した藍染カレンさんは、その後初のフォトエッセイ『藍染カレン フォトエッセイ 藍臓』を2025年1月31日に刊行しました。この一冊には、彼女のアイドルとしての活動から役者への転身に至るまでの半生が詰め込まれており、彼女の内面的な葛藤や成長が描かれています。
藍染さんは、卒業を発表するタイミングでフォトエッセイの話が持ち上がったことを「嬉しかった」と語ります。ZOCとして2度の本を出した経験があるものの、個人としての本を出すことは彼女の長年の夢でした。そのため、写真を中心にした内容で自分自身の物語を伝えたいという思いは以前からあったようです。
ZOC時代の静かなる情熱
藍染さんがZOCに在籍していた頃、グループ内では様々な問題が浮上していましたが、彼女は一貫して沈黙を守り続けました。この選択について彼女は、「表には出さなかったけど、何も思わなかったわけじゃない」と説明しています。本を通して初めて語ることのできたグループへの思いは、彼女にとって重要なカタルシスとなったようです。
フォトエッセイの中では、彼女のビジュアルと共に、ZOCでの活動中に抱いた感情や考えが赤裸々に描かれています。特に印象的なのは、彼女が涙を流しながら当時のことを振り返ったというエピソードです。藍染さんにとって、本という媒体が彼女の思いを解放する場となりました。
新たなスタイルと個性の表現
『藍臓』には、藍染さんの多様なスタイルが全七幕に渡って紹介されています。特に、彼女が「絶対に着たかった」と語る白ロリータの衣装は、彼女の新たな側面を引き出しました。この衣装は、東京のサブカルチャーの中心地とも言える高円寺で撮影され、彼女の青春時代の思い出と結びついています。
また、第六幕では「三人の藍染カレン」と題し、「COOL」「CUTE」「POP」という異なるスタイリングに挑戦しています。これらのスタイリングは、彼女の持つ多面的な魅力を引き出し、役者としての活動を見据えた“変身”というテーマを象徴しています。
舞台役者としての未来
ZOCを卒業後、藍染さんは舞台役者としての道を選びました。彼女は「舞台をやりたい」という思いが自然と浮かんできたと語ります。ZOCの活動休止をきっかけに自分の人生と向き合い、その結果として舞台の世界に足を踏み入れることを決意したのです。
彼女は過去にミュージカル『悪ノ娘』や『玉蜻 ~新説・八犬伝』に出演し、舞台の楽しさを実感しました。ZOC時代の経験が舞台でのパフォーマンスに活かされており、彼女は「自分じゃないものでいられると安心する」と語ります。この感覚は、彼女の舞台に対する情熱を支える重要な要素となっているようです。
藍染カレンさんのフォトエッセイは、彼女のこれまでの軌跡とこれからの挑戦を深く掘り下げた作品です。アイドルから役者へと変身を遂げる彼女の姿勢は、多くのファンに新たなインスピレーションを与えていることでしょう。藍染さんの今後の活躍に期待が高まります。
[佐藤 健一]