剛腕内田博幸、ヒーローコールで11戦ぶりの勝利!
剛腕再び!内田博幸騎手が魅せたヒーローコールの逃走劇
2023年1月5日、川崎競馬場で行われた第61回報知オールスターカップ。この日、3番人気のヒーローコールが見事な逃走劇を披露し、11戦ぶりの勝利を収めました。内田博幸騎手が手綱を握るこの馬は、最後までしぶとく粘り強いレース運びで、1着賞金1400万円を手にし、次の大舞台である川崎記念への優先出走権を獲得しました。
名手内田博幸の戦略とヒーローコールのスタミナ
内田博幸騎手は、事前に「強引にでも行って、スタミナを生かす競馬を」という戦略を掲げていました。実際、ゲートを出た瞬間からその言葉通りに、先頭を奪いにいきました。外から迫る強豪ライトウォーリアを抑えつつ、2周目の3コーナーではもう一度勢いをつけ、直線での叩き合いを見事に制しました。この勝利は、内田騎手にとっても13年ぶりの川崎重賞制覇となり、彼の戦略が功を奏した形です。
ヒーローコールは父ホッコータルマエ譲りの優れたスタミナを持ち味としています。これまでの25戦で9勝を挙げており、長距離戦線でその実力を発揮してきました。今回の勝利も、そのスタミナを十分に活かした結果と言えるでしょう。
ヒーローコールの血統と成績
ヒーローコールは、父ホッコータルマエ、母アインライツ(母の父ティンバーカントリー)という血統を持つ5歳馬です。彼の馬主は山口裕介氏で、生産者は北海道新ひだか町の坂本春雄氏。25戦中9勝(うち南関東での24戦9勝)という成績を誇り、総獲得賞金は1億6677万3000円に達しています。過去には22年鎌倉記念や23年雲取賞、黒潮盃、戸塚記念などの重賞も制しており、今回の報知オールスターカップで5つ目の重賞タイトルを手にしました。
調教師とチームの尽力
小久保智調教師は、ヒーローコールの前走3着を見て「目が覚め始めた」と確信し、連闘という決断を下しました。レース後には、「疲れの度合いを見ながら」と慎重な姿勢を崩さず、今後の戦略を考えているようです。この判断が功を奏し、ヒーローコールは見事な逃げ切りを見せました。
内田騎手が「地方に乗る機会も少なくなったが、与えられたチャンスを生かせたのが嬉しい」と語るように、チーム全体の尽力が実った結果です。
次なる挑戦と期待
[中村 翔平]