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2025年02月06日 16時20分

坪井智也、帝拳ジムからプロボクシング転向で世界王者を目指す

日本人初の世界王者への夢を追う:坪井智也のプロボクシング転向

28歳の坪井智也選手がアマチュアボクシング界での栄光を背景に、プロボクシングの世界に一歩を踏み出しました。帝拳ジムからプロ転向を表明し、東京・後楽園ホールでA級プロテストに合格。彼のプロとしてのデビュー戦は、3月13日に東京・両国国技館で行われるトリプル世界戦興行「U-NEXT BOXING2」の一環として行われます。坪井選手は、静岡県出身初の世界チャンピオンを目指しており、その決意は揺るぎないものです。

伝説に続く道:村田諒太の影響

坪井選手のA級プロテスト合格は、2012年のロンドン五輪金メダリストであり、元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太選手に続くものです。村田選手は、オリンピックとプロの両方で金メダルを獲得した稀有な存在であり、その成功は多くの若手ボクサーに影響を与えています。坪井選手もその一人であり、「村田さんが取れなかった五輪の金メダルを獲得し、プロでも世界チャンピオンになった。その後を追うことができるのはうれしい」と語っています。

坪井選手がA級プロテストに合格したことは、彼の技術と戦略が高く評価された結果です。プロテストでは、WBOアジア・パシフィック・バンタム級王者である那須川天心選手とスパーリングを重ね、相手を圧倒する場面も見せました。彼の多彩な技術と戦略は、プロボクシング界でも通用することを証明しています。

アマチュアからプロへの移行:新たな挑戦

アマチュアボクシングでの成功を経て、プロボクシングへの転向は簡単なものではありません。しかし、坪井選手はその挑戦を楽しんでいる様子です。彼は「プロボクサーとしての一日目を迎えた。緊張はせず、楽しむ気持ちで臨んだ」と語り、新たな環境に順応しているようです。

アマチュアとプロの大きな違いは、試合のラウンド数や戦略の複雑さにあります。アマチュアでは3ラウンド制ですが、プロは8回戦以上となり、耐久力と戦略の深さが求められます。坪井選手は「スパーと試合は違うが、やっている感じはきつい感じはしない」と話し、プロスタイルへの適応も順調に進んでいるようです。

静岡県初の世界王者を目指して

坪井選手の目標は、静岡県出身初のプロボクシング世界チャンピオンになることです。彼の地元愛は強く、「僕の世界王者奪取で盛り上がるかは分からないが、『坪井も頑張っているから俺も頑張ろう』と思ってもらえるような存在になりたい」と意気込みを語っています。

彼のボクシングスタイルは、スピードと技術を駆使したアグレッシブなものです。プロデビューに向けては、「しっかりとパンチを打つことが課題」としつつも、「打ち合いの中でガーンというパンチを入れられたら」と、自信を持ってプロのステージに臨んでいます。

[高橋 悠真]

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