スポーツ
2025年02月10日 07時10分

李忠成が語る京都サンガと都市文化の挑戦

李忠成が語る京都サンガの潜在力と都市文化の独特さ

彼は2020年から2年間、京都サンガF.C.に所属し、サッカー専用スタジアム「サンガスタジアム by KYOCERA」の誕生を見届けました。しかし、サンガの人気が他のJリーグクラブと比べて盛り上がりに欠ける点について、李氏は「ポテンシャルから逆算したら、なんで京都サンガがあんなに盛り上がらないんだろう」と疑問を呈しています。

その背景には、京都という都市の独特な文化が影響していると分析しています。「京都の人たちって、エンターテインメントを求めに行かないんです。ホスト国なので、ホストするのにいっぱいいっぱいで、多分土日に試合を見に行けないんです」と語るように、京都の住民は観光客をもてなすことに忙しく、スポーツイベントに参加する余裕がないのかもしれません。

この観点は、京都が持つ特異な都市文化や、観光地としての側面を考慮した上での鋭い指摘です。京都は世界的に知られた観光地であり、その文化や歴史は非常に豊かです。しかし、サッカーファンを増やすことが難しいのは、都市そのものの特性が影響している可能性があります。

京都での生活とその魅力

李氏は、京都での生活についても語っています。彼にとって、京都での暮らしは「素晴らしい経験」であり、「世界的にも価値のある街」であると評価しています。コロナ禍の影響で観光客が減少していた時期に、京都の独特な文化や人々との交流を通じて、自身の視野を広げることができたと述べています。

また、彼は京都の持つ「外見」や「中身」のユニークさについても触れ、「京都の人と今でも仲良くさせてもらっています」と、人間関係の豊かさを強調しました。京都は、観光地としての魅力だけでなく、住む人々にとっても特別な何かを提供しているようです。

サンガの未来と都市の役割

サッカー専用スタジアムの誕生は、京都サンガにとって大きなステップです。李氏は、「サッカー専用スタジアムを建てるのは、色んな人たちの尽力がなければできない」と、スタジアム建設に関わった人々への感謝と敬意を表しています。また、京都という世界的に有名な都市にサッカー専用スタジアムがあることの意義を強調し、「日本サッカーがもっともっと盛り上がってほしい」と期待を寄せています。

こうした新たな施設は、地域のスポーツ文化を育てるだけでなく、地域経済の活性化や観光業とのシナジー効果も期待されます。しかし、サッカーが街の文化として根付くためには、スタジアムの存在だけでなく、地域住民の意識や参加の変化が必要です。京都という特異な都市を背景に、どのようにサッカー文化を根付かせるのか、今後の課題はまだ多いようです。

李忠成氏が指摘するように、都市の特性とスポーツの発展は密接に関連しています。京都サンガの未来を見据える上で、都市文化との調和をどう図るかが鍵となるでしょう。彼の指摘は、単なるサッカークラブの課題に留まらず、都市とスポーツの関係性を再考する良い機会となります。

[鈴木 美咲]

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