スポーツ
2025年02月10日 16時01分

広島カープの新戦力、鈴木健矢がアンダースローで異彩を放つ

広島カープの新たな戦力、鈴木健矢の挑戦

アンダースローの魅力と鈴木の進化

鈴木健矢は、木更津総合高校時代からサイドハンドに取り組み、卒業後はENEOSで経験を積みました。140キロ後半の速球とシンカーを武器に、日本ハムでは3年目にアンダースローへと転向。この挑戦が功を奏し、2023年には24試合で6勝、防御率2.63を記録するなど、安定した成績を残しました。彼の投球は、速球を主体とする他の投手陣とは対照的であり、広島の投手陣の中で異彩を放っています。

彼の投球スタイルは、かつての侍ジャパンで活躍した渡辺俊介選手を彷彿とさせると新井貴浩監督も期待を寄せています。アンダースロー特有の奥行きのある投球は、打者にとってはタイミングを取りにくく、試合の流れを変える力を秘めています。

紅白戦での活躍と今後の期待

この春、鈴木は紅白戦で優れた成績を収めました。2回を1安打無失点に抑え、特に4回2死満塁のピンチを見逃し三振で切り抜けた姿は印象的でした。解説者の達川光男氏も「テンポが気持ちいい」と彼の投球を絶賛しています。速球と変化球を織り交ぜた投球は、見る者を魅了し、彼の実力を如実に示しました。

広島は昨年の後半戦で失速し、順位を落とした経緯があります。その中で、鈴木のような変則的な投手は、相手打線を混乱させ、試合の流れを変える切り札として期待されています。特に、アンダースローという独特の投球フォームが、他のリーグからの移籍選手としての強みを発揮する場面が増えるのではないでしょうか。

新戦力の役割と広島の未来

鈴木と同時に広島に加入した山足達也選手もまた、チームにとって価値ある存在となっています。彼は内野全ポジションを守れるユーティリティープレーヤーとして、守備面での重要なピースとされています。昨年は一軍での打率は振るいませんでしたが、二軍での打率.318という結果からも、潜在能力の高さがうかがえます。

広島は過去の現役ドラフトでの選手獲得の経験を活かし、チームの弱点を補う選手をうまく取り入れてきました。鈴木と山足の加入は、これまでの選手たちとは異なる役割を果たし、広島の新たな戦略の一環として機能することが期待されています。

[中村 翔平]

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