スポーツ
2025年02月11日 12時10分

高木美帆、新たな挑戦!30歳で目指す1500メートル金メダル

高木美帆の挑戦、30歳で再び輝くスケート人生

スピードスケート界の頂点を目指し続ける高木美帆選手(TOKIOインカラミ)が、新たなステージに向けて着実に歩みを進めています。2010年のバンクーバー五輪で15歳にしてデビューを果たして以来、高木選手は数々の国際大会で輝かしい成績を収めてきました。そのキャリアの集大成となるミラノ・コルティナ冬季五輪を前に、彼女は新たな挑戦を決意しました。

1500メートルに懸ける思い

2022年の北京五輪では、1000メートルで金メダルを含む4つのメダルを獲得し、その実力を世界に示しました。しかし、彼女の心にはさらなる目標がありました。それは、北京で逃した1500メートルの金メダルです。この目標を胸に、高木選手は新たな環境を作り上げ、トレーニングに励んでいます。ナショナルチームを離れ、個別に指導を受けるオランダ人コーチのヨハン・デビット氏と共に、彼女は自らの限界を超えるべく努力を続けています。

彼女の新たなチーム「team GOLD」には、国内外の選手が集まり、それぞれの専門分野で切磋琢磨しています。異なる国籍や種目の選手たちが集まり、互いに刺激し合うこの環境は、高木選手にとって理想的なものであり、さらなる成長を促しています。

地域との絆、地元からの支え

高木選手は北海道幕別町出身であり、地元との深い絆も彼女の原動力の一つです。高校生の頃にアルバイトをしていた帯広市の「高橋まんじゅう屋」の高橋道明さんをはじめ、地域の人々が彼女の活躍を見守ってきました。高木選手がワールドカップでの通算35勝目を達成した際には、地元でも大きな喜びの声が広がりました。

食事制限のため、現在は名物のチーズおやきを食べられなくなったという高木選手ですが、年に1、2回は顔を出し、地域の人々との交流を続けています。かつて指導を受けた帯広南商高の監督、東出俊一さんも、「すごいとしか言いようがない」と彼女の成長を称賛し、「思う存分のびのびと滑ってほしい」とエールを送っています。

スケート界の進化と個人の選択

日本のスピードスケート界では、近年、ナショナルチームの枠を超えた個別のチーム作りが進んでいます。この流れは、選手たちが自身の課題に特化したトレーニング環境を求める動きの一環として捉えられます。高木選手が立ち上げた「team GOLD」もその一例であり、彼女はこのチームを通じて自身の競技力をさらに高めることを目指しています。

日本スケート連盟も、個々のチームをナショナルチームと並ぶ強化の柱として位置づけ、選手の個別活動を後押ししています。これにより、選手たちは自らの信じた道を歩み、自分らしいスケート人生を築くことが可能となっています。

高木選手が目指す1500メートルの金メダル獲得は、彼女自身の夢であると同時に、日本のスピードスケート界全体の進化を象徴するものでもあります。彼女はその卓越した技術と精神力で、ミラノ・コルティナ五輪において新たな歴史を刻むでしょう。

30歳を迎えた今もなお、高木選手の挑戦は続きます。彼女の進化は止まることを知らず、その姿勢は多くの人々に勇気と希望を与えています。未来の五輪での活躍が期待される中、高木選手のスケート人生はこれからも輝き続けることでしょう。

[松本 亮太]

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