千鳥大悟が語る「M-1グランプリ」審査の難しさと舞台の奥深さ
千鳥大悟が語る「M-1グランプリ」審査の難しさと漫才の奥深さ
大悟は、日本テレビ系「大悟の芸人領収書」において、昨年の「M-1グランプリ2024」ファイナリストたちと共に審査員のコメントを振り返りました。彼は、審査員が何らかのコメントをしなければならないプレッシャーを抱えていると述べ、審査の難しさを強調しました。漫才という芸術は、個々の芸人の個性やスタイルに強く依存しています。審査員はその個性を尊重しつつも、公平に評価を下すという非常に難しい役割を担っています。
漫才のスタイルと審査の難しさ
漫才は、観客を笑わせることが最も重要な要素であり、その手法やスタイルは多岐にわたります。大悟が指摘したように、審査員のコメントが時には芸人たちにとって厳しいものになることもあります。しかし、これは審査員としての責務であり、時には辛辣な指摘も必要です。ヤーレンズの出井隼之介が述べたように、審査員からのダメ出しは、芸人としての成長の一助となることもあるのです。
一方で、大悟は「審査員も世間に言ってるだけ」と語り、審査のコメントが必ずしも芸人のスタイルを変えるためのものではないとしています。審査員のコメントを全て受け入れるのではなく、自分たちのスタイルを信じることも大切です。漫才師としてのアイデンティティを持ち続けることが、長い目で見て成功につながると大悟は示唆しています。
舞台の影響とパフォーマンスの難しさ
また、大悟は「M-1グランプリ」の舞台設営に関しても興味深い指摘をしています。特に、ママタルトのパフォーマンスにおいて、舞台の立て付けが影響を与えたとし、これが彼らのネタに影響した可能性を示しました。舞台の状況や環境は、芸人のパフォーマンスに直接的な影響を及ぼすことがあります。観客にとっては見えにくい部分かもしれませんが、舞台裏のこうした要素も、パフォーマンスの一部として考慮されるべきです。
この指摘は、芸人にとって非常に現実的な問題であり、舞台上のデザインや音響がどれほど重要であるかを改めて考えさせられます。芸人が自分のネタを最大限に活かすためには、舞台環境が整っていることが求められるのです。大悟のコメントは、単なるフォローに留まらず、舞台設営に対する改善の余地を示唆しています。
「イップス」と漫才のパフォーマンス
さらに、大悟は「イップス」と呼ばれる心理的なプレッシャーについても言及しました。これはプロのアスリートなどが経験するもので、漫才師にも影響を与えることがあります。千鳥の大先輩であるトミーズがかつて経験した「イップス」漫才についてのエピソードが語られましたが、これもまた舞台上での緊張感やプレッシャーがいかにパフォーマンスに影響を及ぼすかを示しています。
舞台上での失敗やプレッシャーは、芸人にとって避けられないものであり、これを乗り越えることが彼らの成長につながります。大悟はこの点についてもユーモアを交えて語り、漫才という芸術が持つ深い魅力と難しさを再確認させてくれました。
このように、千鳥の大悟が語った内容は、漫才における審査の難しさや舞台環境の影響、プレッシャーとの向き合い方など、多くの示唆に富んでいます。「M-1グランプリ」は単なる競技ではなく、芸人たちの情熱や努力、そしてそれを支える舞台裏の要素が絡み合った、非常に奥深いイベントであることが改めて感じられます。
[伊藤 彩花]