スポーツ
2025年02月13日 17時10分

西郷真央と原英莉花、新たなゴルフ挑戦を語る

ゴルフ界の新たな変革:西郷真央と原英莉花の挑戦

西郷真央のクラブセッティングの変化

西郷真央選手は、昨年、日本勢として1990年以来の快挙となる「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」を獲得しました。彼女のゴルフスタイルは、クラブセッティングの細部にわたるこだわりからも伺えます。今年の米ツアー初戦では、長年使用していたキャロウェイの『パラダイム』からタイトリストの『GT3』にドライバーを変更しました。この決断の背景には、昨シーズン終盤にかけてスピン量が適正範囲を下回ることがあったことが挙げられます。特に雨の日やスイングスピードを落とした際に、ボールが滑るという問題に直面していました。

新たに選んだ『GT3』は、クラブ担当者との綿密な相談を経て、スピン量を適正に保つことができるよう調整されました。これにより、彼女のプレイスタイルに最適なセッティングが実現しました。西郷選手は他のクラブに関しても微調整を行い、スピン量を自身の望む状態に整えています。これらの変更は、彼女の米初優勝への大きなステップとなるでしょう。

原英莉花の米女子下部ツアー挑戦

一方、原英莉花選手は新たな環境での挑戦を選びました。彼女は昨年、米女子ツアーの最終予選会を突破できなかったものの、国内ツアーでの戦いを続ける選択肢を選ぶ代わりに、米女子下部のエプソンツアーへの参戦を決断しました。この選択は、彼女自身のゴルフスタイルを見つめ直すための重要な一歩となります。

エプソンツアーは、米女子ツアーと比較して過酷な環境で行われることが知られています。開催コースが空港から遠く、移動が大変なうえに、賞金も国内ツアーと比べて少ないのです。しかしながら、異なる芝やコースレイアウトに慣れることは、将来的な米女子ツアー参戦を見据えた戦略的な選択といえるでしょう。原選手は飛距離の減少を懸念しつつも、トレーニングを重ねており、再び自分のゴルフスタイルを取り戻すことを目指しています。

彼女の決断は、同世代の畑岡奈紗や渋野日向子といった選手たちが米ツアーで活躍する中で、自らも新たな挑戦を求める自然な流れといえるでしょう。特に、同じジャンボゴルフアカデミー出身の笹生優花や西郷真央の成功が、彼女にとって刺激となっているのかもしれません。

ジャンボ軍団と日本ゴルフ界の未来

原選手や西郷選手のような若手選手の挑戦は、日本のゴルフ界に新たな風を吹き込んでいます。しかし、ジャンボ軍団を始めとするゴルフ界のベテランたちは、男子ツアーの盛り上がりに対する懸念を抱えています。女子選手が次々とスター選手として台頭している一方で、男子選手の育成には長い時間がかかっているのが現状です。

尾崎健夫氏や飯合肇氏らは、男子ツアーを盛り上げるためには、試合数を確保し、若手選手がツアーに参加しやすい環境を整えることが必要だと考えています。また、ジュニアから大学、ツアーへのスムーズな移行を促すための制度改革も提案されています。

[伊藤 彩花]

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