高橋大輔と増田貴久が挑む「氷艶 hyoen 2025」:岡山の伝説を再解釈
高橋大輔と増田貴久が魅せる異色のアイスショー「氷艶 hyoen 2025」
「温羅伝説」と「桃太郎」の新しい解釈
今回の「氷艶」は、高橋さんの故郷である岡山に伝わる「温羅伝説」を基にしています。「温羅伝説」は、古代の製鉄技術を持つ白霧族の王・温羅が朝廷に敵対する物語で、桃太郎のモデルになったとされています。この伝説を舞台に、高橋さんは温羅役を、増田さんは吉備津彦役を演じます。二人のキャラクターは、正義と悪を表裏一体とする難しい役どころです。
高橋さんは、堤幸彦監督や脚本家の末原拓馬さんとともに岡山を訪れ、伝説の根源を探求しました。その経験を通じて、「悪」とは何か、「大義」とは何かという問いを深く考え、舞台に反映させることを目指しています。今回の演出は、堤監督が手がけ、音楽はLUNA SEAのギタリストSUGIZOが担当します。独自の視点から再解釈されたこの物語は、観客に新しい気づきを与えることでしょう。
増田貴久の挑戦とフィギュアスケートへの情熱
スケート経験がほとんどない増田さんにとって、このアイスショーは大きな挑戦です。しかし、制作陣や高橋さんからのサポートを受け、彼はその挑戦を楽しんでいるようです。「なんで僕にオファーをくれたんだろう」との疑問を抱きつつも、彼の表現力と熱意は氷上で新たな魅力を発揮するでしょう。増田さんは、スケートの練習を重ねる中で、高橋さんの指導を受け、彼を「昔から友達だったような感覚でいさせてくれるかっこいい人」と称賛しています。
演出と音楽が織りなす新たな舞台表現
また、荒川静香さんや村元哉中さん、田中刑事さんらプロフィギュアスケーターたちが出演し、さらに俳優の福士誠治さんや吉田栄作さんも加わり、豪華なキャストが揃います。彼ら一人一人の個性が、舞台全体に深みを与えることでしょう。
伝説が現代に問いかけるものとは
このように、「氷艶 hyoen 2025」は日本の伝統文化とフィギュアスケートの枠を超え、観客に新たな視点を提供することを目指しています。温羅と吉備津彦の物語は、ただの伝説の再現ではなく、現代に生きる私たちに問いかける物語として再構築されます。正義と悪の境界、戦いにおける大義とは何かを考えさせられる内容です。
このアイスショーが、観客にどのような感動を与えるのか、そして日本文化の新たな側面をどのように表現するのか、期待が高まります。横浜アリーナでの一夜限りの公演は、きっと観る者すべてを魅了することでしょう。
[田中 誠]