青学大エース黒田朝日、大阪マラソンで仲間への思いを胸に
大阪マラソンに挑む青学大エース黒田朝日選手、仲間の思いを胸に
その背景には、青学大陸上部の同期であり、チームのムードメーカーだった皆渡星七さんの存在があります。皆渡さんは、悪性リンパ腫との闘病の末、今年2月に21歳という若さで亡くなりました。彼の死はチームに大きな衝撃を与えましたが、彼が残した「走れることは当たり前ではありません」という言葉は、仲間たちに深く刻まれています。
皆渡さんの思いと共に走る黒田選手
黒田選手は、大阪マラソンのために大阪に到着した際、皆渡さんの故郷である大阪で走ることについて、「彼の思いと一緒に走りたい」と語りました。大阪マラソンは、彼にとって単なる競技の場ではなく、皆渡さんへの追悼の場でもあります。彼は、皆渡さんの思い出を胸に、全力で挑む決意を新たにしています。
また、黒田選手は、チームメイトからのサポートも受けています。女子マネジャーが用意した「朝日」の文字とイラストが描かれた給水ボトルには、彼の背中を押す仲間たちの思いが込められています。彼はそのボトルを手に、皆渡さんの故郷である大阪の地を力強く駆け抜けることでしょう。
ハイレベルな戦いが予想される大阪マラソン
大阪マラソンは、国内外から多くの実力者が集まる大会です。今回のレースには、日本記録保持者の鈴木健吾選手や、パリ五輪日本代表の小山直城選手などが参加します。さらに、海外からは自己ベスト2時間3分34秒を持つエチオピアのゲタネ・モラ選手を含む強力な選手たちが参戦します。
青学大の伝統と新たな一歩
青学大の駅伝チームは、これまで数々の栄光を手にしてきました。特に、箱根駅伝では数多くの優勝経験を持ち、チームの一員として走ることが多くの学生ランナーにとっての夢となっています。黒田選手は、その伝統を引き継ぎつつ、チームの未来を切り開く存在です。
彼は、過去の成績を超えることを目標に掲げ、全日本大学駅伝や箱根駅伝での活躍を経て、今回の大阪マラソンに挑みます。彼の走りは、ただの競技ではなく、チームの歴史と未来をつなぐ重要な一歩となるでしょう。
黒田選手の大阪マラソンでの挑戦は、仲間の思いを背負った特別なものです。彼の走りが、皆渡さんの残したメッセージを多くの人々に伝えるきっかけとなり、また青学大というチームが歩む新たな道筋を示すものとなることを期待しています。
[松本 亮太]