カタール・エクソンモービル・オープン決勝:ルブレフ vs ドレイパーの熱戦に注目
カタール・エクソンモービル・オープン決勝進出:ルブレフとドレイパーの運命の対決
アンドレイ・ルブレフは、2020年にこの大会で優勝を果たして以来、再びその頂点を目指しています。準決勝では、カナダのフェリックス・オジェ・アリアシムとの接戦を制し、5年ぶり3度目の決勝進出を決めました。試合中、オジェ・アリアシムの強力なサービスに対し、ルブレフは卓越したリターン技術を駆使し、試合を制しました。「ブレークするには幸運が必要だった」と語るルブレフの言葉が示す通り、勝利には運も味方していたようです。
一方、ジャック・ドレイパーは初のカタール・オープンで決勝に進出し、その名を世界に知らしめるチャンスを掴みました。準決勝では、チェコのイジー・レヘチカを相手に逆転勝利を収め、今大会での快進撃を続けています。ドレイパーはこの試合を通じて、特にファイナルセットでの安定したサービスゲームを武器に、対戦相手にブレークポイントを与えない試合運びを見せました。「体調はかなり良い。ここ数試合は厳しい試合が続いているが、連続してこの激しさでプレーすることに慣れてきた」と語り、調子の良さをアピールしています。
ルブレフとドレイパーの対戦は今回で4度目となりますが、これまでの3戦は全てルブレフが勝利を収めており、ドレイパーにとっては苦手意識の払拭が求められます。それでも、過去の成績にとらわれない今大会での充実ぶりが、新たな展開を見せる可能性を秘めています。ドレイパーは、現行のランキング16位から自己最高位への躍進が確定しており、優勝すれば11位、準優勝でも12位に浮上します。このランキングの上昇は、彼のキャリアにおける重要な一歩となるでしょう。
ルブレフは、昨年8月のモントリオール以来の決勝進出で、再びタイトルを手にする機会を迎えています。2024年の全米オープン準決勝進出以降、タイトルから遠ざかっているだけに、今回の決勝は彼にとっても大きな意味を持つ試合です。特に、ドレイパーとの過去の対戦成績を考慮すると、心理的な優位性も期待できます。しかし、ドレイパーが持つ勢いは無視できず、ルブレフにとっても油断できない戦いとなるでしょう。
[山本 菜々子]