スポーツ
2025年02月26日 22時10分

アビスパ福岡、開幕3連敗の試練と新体制の可能性

アビスパ福岡、開幕3連敗の波に埋もれる:新体制の課題と可能性

アビスパ福岡にとって、2023年のJ1リーグ開幕は厳しい船出となりました。3月26日に行われた第3節では、川崎フロンターレに1-2で逆転負けを喫し、開幕からの3連敗となりました。元スイス代表のナッシム・ベンカリファが移籍後初ゴールを決めたものの、後半に逆転を許す形での敗北でした。この試合は、昨季まで福岡を指揮していた長谷部茂利監督が率いる川崎との対戦ということもあり、特別な意味を持っていました。

福岡の新監督、金明輝氏の挑戦

福岡の新体制を率いる金明輝監督にとって、チームの再建は容易ではありません。守備の安定が求められている中、試合終盤に失点するケースが続いています。特にサイドからのクロスに対する守備が課題として浮き彫りになっています。金監督自身も「守備組織が甘い」と認めており、守備のテコ入れが急務です。

守備の崩れは、特にセットプレーとクロスからの失点に現れています。前節のガンバ大阪戦でもクロスからの失点があり、同様のパターンで得点を許していることから、根本的な守備の見直しが必要とされています。金監督はセンターバックの人数を増やすなどの対策を講じていますが、試合ごとに状況が変わる中での柔軟な対応が求められています。

攻撃面の光と影

一方で、攻撃面には明るい兆しも見えています。ナッシム・ベンカリファのゴールは、彼が持つ得点力を改めて証明しました。彼が好調を維持すれば、チームの得点力向上に寄与する可能性があります。また、見木友哉や秋野央樹、紺野和也といった選手たちが攻撃を牽引し、好機を作り出しています。しかし、決定機を確実にものにする決定力が不足しており、これが勝利に結びつかない要因となっています。

川崎戦でも、前半のリードを守れず、後半にチャンスを活かせなかったことが痛手となりました。試合の主導権を握る時間帯を増やし、得点に結びつけることが今後の課題です。

今後の展望とサポーターの声

福岡は現在、J1で唯一の開幕3連敗を経験していますが、サポーターからは激励の声も寄せられています。試合後のスタジアムでは、一部でブーイングが起こる中、チームへの期待を込めた拍手も鳴り響きました。サポーターの支えを受け、選手たちは次の試合に向けて前向きな姿勢を見せています。

金監督は「現実をしっかり受け止め、勝てない責任を感じている」と述べ、早急に改善策を講じる意向を示しています。次節に向けて、守備の安定化と攻撃の効率化を図ることが求められます。開幕戦からの厳しいスタートにもかかわらず、チーム内にはまだ希望が残されていると言えます。

[伊藤 彩花]

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