市山翼、東京マラソンで日本人トップを獲得!スーパー店員の快挙
市山翼、東京マラソンで日本人トップの快挙
東京マラソン2025が東京都内で開催され、日本人トップでフィニッシュしたのは、スーパーマーケットの店員という異色の経歴を持つ市山翼選手でした。エチオピアのタデセ・タケレ選手が優勝を飾ったレースで、市山選手は2時間6分00秒のタイムで10位に入り、日本歴代9位の記録を打ち立てました。
市山選手は「レース後に日本人トップだと知りました」と驚きを隠せない様子で語っています。彼の走りは、序盤の下り坂が苦手な中でリズムを取り戻し、後半にかけて粘り強さを見せたことが勝因となりました。「根性と集中力を持ち続け、30km以降は我慢強さで走り抜けました」と語る彼の姿勢は、多くの人々に感銘を与えました。
家族の支えとスーパーでの勤務
市山選手は、週に4日スーパーマーケット「ベルクス」の草加青柳店で勤務しながら、トレーニングを積んでいます。家族の支えも彼にとって重要な要素であり、「妻と子供からの応援が原動力です」と笑顔で語る彼の姿は、家族愛を感じさせます。
「会社の人やお店に来る方が応援してくれる。その声も力になっています」と話す市山選手は、働きながらのスポーツ活動に不満はないと断言しています。それどころか、彼の職場での経験は、彼の精神力をさらに強化しているようです。
東京世界選手権への期待
東京マラソンでの結果を受けて、市山選手は2025年の東京世界選手権への出場権を手にする可能性があります。参加標準記録を突破した彼は、日本代表選考のテーブルに乗り、「日本代表に選ばれるのであれば、もう一度活躍したい」と意気込みを語っています。
また、彼の成長は大学時代からの努力の賜物でもあります。中央学院大学時代には、箱根駅伝で2区を走り、区間17位という成績を残しました。当時は5000mのタイムが同期の中で下から3番目だったという彼が、今や世界を視野に入れるまでに成長したのです。
競争激化の男子マラソン界
現在、日本の男子マラソン界は熾烈な競争が繰り広げられています。東京マラソンを含めた選考競技会では、多くの選手が参加標準記録を突破し、それぞれがしのぎを削っています。市山選手のライバルとなる選手たちも、国内外で高いパフォーマンスを見せており、代表選考は一筋縄ではいきません。
しかし、市山選手のような異色の経歴を持つ選手がトップランナーとして活躍する姿は、多くのランナーに希望を与える存在となっています。彼のように仕事と競技を両立させながらトップを目指す姿勢は、他の競技者にも刺激を与え、男子マラソン界のさらなる発展に寄与することでしょう。
[高橋 悠真]