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2025年03月03日 11時21分

ゾーイ・サルダナ、アカデミー賞助演女優賞を『エミリア・ペレス』で獲得

ゾーイ・サルダナ、『エミリア・ペレス』でアカデミー賞助演女優賞を受賞

映画界の祭典、第97回アカデミー賞で、ゾーイ・サルダナが『エミリア・ペレス』の演技で助演女優賞を受賞しました。これは彼女にとって初めてのノミネートであり、初受賞という快挙です。サルダナは、映画『アバター』のネイティリ役や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のガモーラ役で知られていますが、今回の受賞は彼女のキャリアにおける新たなマイルストーンとなりました。

『エミリア・ペレス』が描く多様な物語

『エミリア・ペレス』は、フランスの名匠ジャック・オーディアール監督が手がけた作品で、女性になった麻薬王と、彼女を取り巻く3人の女性たちの人生を描いたミュージカル仕立てのドラマです。主演を務めたゾーイ・サルダナは、麻薬王の新たな人生を手助けする弁護士のリタを演じました。この映画は、性別や人種の境界を越えたテーマを扱っており、現代社会におけるアイデンティティの多様性を象徴しています。

サルダナが演じたリタは、これまで実力が認められずに苦しんでいたキャラクターです。彼女の演技は、弁護士としてのプロフェッショナリズムと、個人的な葛藤を見事に表現しており、多くの観客の心をつかみました。特に、サルダナが披露したスペイン語での演技や歌、ダンスは、彼女の多才さを際立たせています。

監督ジャック・オーディアールの新たな挑戦

『エミリア・ペレス』の監督を務めたジャック・オーディアールは、これまでにも『ディーパンの闘い』でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞するなど、数々の映画祭で栄誉を手にしてきた実力派です。彼の作品は、人間の内面に深く切り込むストーリーテリングで知られています。今回の『エミリア・ペレス』では、性別の境界を越えるという大胆なテーマに挑み、観客に新たな視点を提示しました。

この作品は、メキシコを舞台にしながらも、普遍的なテーマを扱っています。麻薬王マニタスが女性として新たな人生を歩むというストーリーは、性別やアイデンティティに関する社会的な議論を呼び起こしました。オーディアール監督は、独自の視点を持ちながらも、観る人に深い感動を与える作品を創り上げています。

ゾーイ・サルダナの多様なキャリア

ゾーイ・サルダナは、2000年の映画『センターステージ』でデビュー以来、数々のヒット作に出演してきました。彼女は、アクション映画からドラマ、ファンタジーまで幅広いジャンルでその才能を発揮し続けています。特に、『スター・トレック』や『アバター』といった大作での役柄は、彼女がアクションとドラマの両方で評価されるきっかけとなりました。

今回のアカデミー賞受賞は、サルダナの演技が国際的に認められた証拠といえるでしょう。彼女の演技は、単なる役を演じることにとどまらず、キャラクターに命を吹き込む力があります。特に、『エミリア・ペレス』での演技は、彼女が今後さらに多様な役柄に挑戦していく可能性を示唆しています。

映画『エミリア・ペレス』は、サルダナにとって新たな挑戦であり、彼女の演技が評価されたことは、映画界における彼女の存在感をさらに強固なものにしました。今回の受賞を機に、彼女が今後どのような作品で観客を驚かせてくれるのか、非常に楽しみです。

[伊藤 彩花]

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