坂本花織、ボストンでフィギュアスケート4連覇に挑む
坂本花織、フィギュアスケート世界選手権で歴史的快挙を目指す
フィギュアスケートの世界で、坂本花織選手が新たな歴史を刻むべく、米ボストンで開催される世界選手権に向けて準備を進めています。彼女が目指すのは、女子シングルスケートでの4連覇という偉業です。この快挙が達成されれば、女子フィギュアスケート界では実に66年ぶりの快挙となり、彼女の名は永遠に刻まれることになるでしょう。
坂本選手は先日、神戸市内のリンクで練習を公開し、その意気込みを語りました。午前7時半からの練習では、ショートプログラムとフリーを通しての滑り込みを行い、細部にわたる調整を重ねています。練習中には3回転フリップでの転倒も見られ、まだ完全な調子には至っていないと語ったものの、彼女の表情には復調への確かな手応えが感じられました。
彼女の挑戦は、昨年12月の全日本選手権での経験からさらに進化しています。全日本選手権では、連覇を意識しないスタンスで臨んだ結果、自身の理想とする演技に届かず、深い反省を口にしました。この経験を糧に、坂本選手は「4連覇を目指して、優勝を目指してやるという強い気持ちでいきたい」と語り、大舞台での意識改革が進んでいることを示しています。
日本勢の五輪出場枠確保にも期待
今回の世界選手権は、日本フィギュアスケート界にとっても非常に重要な大会です。来年のミラノ・コルティナ冬季五輪の出場枠がかかっており、日本勢は男女ともに上位2人の順位合計が「13」以内で最大3枠を確保することを目指しています。坂本選手は「しっかりと3枠を取る」と力強く宣言し、その責任感を肌で感じている様子です。
また、同じくシスメックス所属の壷井達也選手も、今回の世界選手権に初出場します。2月の4大陸選手権後に胃腸炎に見舞われた壷井選手ですが、体調は順調に回復。彼は「自己ベストの得点を出して、8位以内に入りたい」と意気込みを語り、こちらも着実に準備を進めています。
坂本選手の挑戦が示す未来
フィギュアスケート界のトップで活躍する坂本花織選手ですが、彼女が成し遂げようとしている4連覇は、単なる個人の偉業にとどまりません。彼女の挑戦は、多くの若手スケーターにとっても道しるべとなり、フィギュアスケートという競技が持つ魅力をより多くの人々に伝える役割を果たしています。
[山本 菜々子]