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2025年03月07日 18時20分

中居正広の『金スマ』終了、テレビ業界の変革を映す

中居正広氏の『金スマ』終了が映し出すテレビ業界の変遷

TBSテレビは、2025年4月期の番組改編説明会で、約23年にわたって放送されていた「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(通称『金スマ』)の終了を発表しました。この決定は、テレビ業界における長寿番組の消滅と新たな番組の台頭を象徴する一大ニュースとなっています。

『金スマ』は、2001年にスタートし、視聴者に愛され続けてきたバラエティ番組です。中居正広氏がMCを務め、時には涙あり、笑いありのエピソードを提供し、多くの視聴者を魅了してきました。しかし、昨年末から報道された中居氏の女性トラブルが影響し、番組は終焉を迎えることとなりました。TBSのコンテンツ戦略部長である三島圭太氏は、番組終了について「様々な報道や状況を総合的に鑑みた結果」とし、番組に携わった全ての人々に感謝を述べました。

テレビ業界において、番組が23年間も続くことは稀であり、特にバラエティ番組においてはその難易度は高いと言えます。視聴者の嗜好の変化や技術の進化に対応しつつ、多様なコンテンツを提供し続けることは容易なことではありません。『金スマ』がこれほど長く続いた背景には、中居氏の卓越したMC力と番組制作チームの努力が大きく寄与していたと言えるでしょう。

新番組で挑むTBSの戦略

『金スマ』の後番組としてスタートするのが「知識の扉よ開け!ドア×ドアクエスト」です。この番組は、視聴者の知的好奇心をくすぐる内容を提供することを目指しています。誰もが興味を持つ場所の裏側を探求する設定で、視聴者を魅了することを狙っています。

TBSの三島氏は、「より多く、幅広く、長く愛されるコンテンツを届ける」というテーマを掲げ、視聴者の多様なニーズに応える番組作りを強調しました。テレビ業界は、デジタル技術の進化や視聴者のメディア消費行動の変化に直面しており、常に新しい挑戦を求められています。特に、インターネットを介した動画配信サービスの台頭により、従来のテレビ番組の在り方が問われる中、TBSはテレビの意地を見せる番組作りを目指すとしています。

テレビ業界の未来と挑戦

今回の番組改編は、テレビ業界全体の変遷を反映しています。インターネットが日常生活の一部となり、視聴者はより個別化されたコンテンツを求めるようになっています。このような環境下で、テレビ局は従来の一方向の放送から、視聴者とのインタラクティブな関係を構築することが求められています。

テレビ業界が直面する課題と、それに対する挑戦はこれからも続きます。視聴者の変化するニーズに対応し、持続可能なモデルを構築することが求められています。このような背景の中で、TBSがどのような戦略を展開し、視聴者を魅了し続けるのか、今後の動向が期待されます。

[佐藤 健一]

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