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2025年03月08日 20時11分

ユヴェントス、新たな移籍戦略でアタランタからの獲得を狙う

ユヴェントスの移籍戦略が示す新たな方向性

イタリア・セリエAの名門クラブ、ユヴェントスが2025年の夏の移籍市場に向けて着々と準備を進めています。昨年のアタランタからのトゥーン・コープマイネルス獲得を皮切りに、今年もアタランタから複数の選手の引き抜きを計画している模様です。『Gazzetta dello Sport』によれば、ユヴェントスのターゲットはマテオ・レテギ、アデモラ・ルックマン、エデルソンの3選手とされています。

この戦略は、ユヴェントスのクリスティアーノ・ジュントーリSDが描く長期的なビジョンの一環です。彼は、クラブの攻撃陣を再構築するために、アタランタの才能豊かな選手たちを獲得することを目指しています。特にレテギとルックマンは、ユヴェントスの攻撃の核となる可能性が高い選手です。レテギは、セリエA得点ランキングで彼の名を広めており、ユヴェントスの攻撃力を大幅に強化する存在として期待されています。

資金面での挑戦と戦略

しかし、これらの選手を獲得するには、相当な資金が必要です。昨年コープマイネルスを獲得した際には、5470万ユーロ(約87億円)という高額な移籍金が支払われました。今回も同様の資金が必要とされる中、ユヴェントスはアンドレア・カンビアーソとケナン・ユルディズの売却を視野に入れています。これらの選手にはプレミアリーグのクラブからの関心が寄せられており、高額での売却が期待されています。

このような資金調達策は、ユヴェントスが競争力を維持しつつ、チームの質を向上させるための重要なステップといえます。クラブは、選手の売却による資金を新たな獲得に充てることで、財政的な健全性を保ちつつ、戦力の強化を図る方針です。

チームの不安定さと監督の課題

一方で、ユヴェントスは現在、チアゴ・モッタ監督の下で好不調の波を繰り返している状況です。リーグ戦では連勝を記録しながらも、カップ戦では不本意な結果に終わるなど、チームのパフォーマンスに一貫性が欠けています。この背景には、モッタ監督がフォーメーションや選手の起用を頻繁に変更していることが影響しています。

モッタ監督はこれまでに7人もの主将を起用しており、チーム内のリーダーシップが定まらないことが問題視されています。元ミラン指揮官のクリスティアン・ブロッキ氏や元イタリア代表MFのマルコ・パローロ氏など、専門家たちはチームの継続性の欠如がユヴェントスの不安定さに繋がっていると指摘しています。

このような状況下で、ユヴェントスは新たな選手の獲得を通じてチームの安定化を図る必要があります。中盤の要であったコープマイネルスの加入は、その一環として評価されていますが、さらなる補強が求められています。

アタランタ戦とユヴェントスの未来

ユヴェントスは現在、リーグ戦での順位を維持しつつ、さらなる飛躍を目指すことが求められています。その鍵となるのが、アタランタ戦の結果です。試合は2025年3月10日に行われる予定で、ここでの勝利がチームの士気を高め、今後の戦いを有利に進めるための重要な一戦となります。

[高橋 悠真]

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