スポーツ
2025年03月08日 23時11分

羽生結弦と野村萬斎が届ける鎮魂の舞「notte stellata 2025」

羽生結弦、鎮魂の舞で広げる「幸せの輪」

宮城県のセキスイハイムスーパーアリーナで開催された「羽生結弦 notte stellata 2025」では、プロフィギュアスケーターの羽生結弦さんが座長を務め、狂言師の野村萬斎さんと共に特別なアイスショーを披露しました。このイベントは、東日本大震災から14年を迎えるにあたっての鎮魂の意味を込め、被災地から幸せと祈りを届ける場となりました。

ショーの目玉は、羽生さんが平昌オリンピックで金メダルを獲得したプログラム「SEIMEI」と、野村さんの「MANSAIボレロ」のコラボレーションです。野村さんは、映画「陰陽師」の安倍晴明の装いで登場し、羽生さんの演技を氷上で見守りました。二人の共演は、まさに異次元の舞台として観客を魅了しました。野村さんは、「羽生さんがまさしく今、花開いている」と述べ、彼の成長ぶりを高く評価しています。

羽生結弦と米津玄師の友情

羽生さんが東日本大震災の被災地である宮城から鎮魂のアイスショーを行う背景には、彼自身が震災の影響を受けた経験があります。彼のフィナーレでのスピーチでは、観客に対して「幸せの輪が世界中に広がってくれたら」という願いが込められました。このメッセージは、不安定な時代を生きる多くの人々に希望を与えるものでした。

文化を超えた融合の意義

今回のショーを通じて、羽生さんと野村さんは、フィギュアスケートと伝統芸能の融合を見事に果たしました。野村さんは、能・狂言の「翁」や「三番叟」をベースに「MANSAIボレロ」を演じ、独自の祈りの形を表現しました。この演目は、震災からの復興を願う「3・11」にもつながる深いメッセージを持っています。野村さんは、羽生さんとの共演を通じて、氷上での公演における新たな発見を語り、彼の成長を頼もしく感じたと述べました。

また、羽生さんは「職業、羽生結弦」という言葉で、自らがフィギュアスケートを超えた存在であることを示しました。彼の活動は個人の枠を超え、公の人としての使命を帯びています。その意志や行動力は、彼のファンのみならず、多くの人々に感動を与え続けています。

アイスショー「notte stellata」は、Huluストアでの生配信も行われ、多くの視聴者がその瞬間を共有しました。羽生さんの演技やメッセージは、オンラインを通じてさらに広がり、多くの人々に幸せと希望を届けています。彼の活動がこれからも続き、多くの人々にインスピレーションを与えることは間違いありません。

[中村 翔平]

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