スポーツ
2025年03月13日 20時10分

レネ・サンティアゴ、新王者に!波乱の判定勝ちで世界制覇

新王者サンティアゴ、波乱の判定勝ちで栄冠を手に

プロボクシングのWBO世界ライトフライ級タイトルマッチが東京・両国国技館で開催され、レネ・サンティアゴが岩田翔吉を相手に3-0の判定勝ちを収めました。29歳の岩田は初防衛戦で王座陥落という苦い結果に終わり、32歳のサンティアゴが新たな王者として名を刻みました。

サンティアゴは試合全体を通じて、スピードを生かしたフットワークと的確なジャブで主導権を握りました。序盤こそ岩田が強烈な左ボディーで攻勢をかける場面も見られましたが、サンティアゴの柔軟な動きとクレバーな戦術が光りました。最終的には判定で3者ともに118-110、117-111、116-112と、サンティアゴに軍配が上がりました。

レフェリーの勘違いが生んだ珍事

試合後には、リングアナウンサーが新王者サンティアゴの勝利をコールしたものの、レフェリーが一度岩田の手を挙げるというハプニングも発生しました。サンティアゴ自身も「何が起こったのか」と驚きを隠せず、笑顔で振り返る場面が見られました。この珍事は、会場を一瞬にして混乱に陥れましたが、即座に訂正が行われ、サンティアゴが正式に新王者として認められました。

サンティアゴの戦略と今後の展望

サンティアゴは試合後のインタビューで、「相手は非常にパワフルで好戦的だったが、自分の戦い方を貫いた」と自信を見せました。彼の戦績はこれで14勝(9KO)4敗となり、今後の防衛戦での活躍が期待されます。母国プエルトリコにベルトを持ち帰ることができたことについても、「夢が現実になった」と感慨深く語りました。

岩田にとっては、王座奪取よりも難しいとされる初防衛戦での敗北は大きな試練となりました。昨年10月にハイロ・ノリエガを3R TKOで破り、悲願の世界王座を獲得したばかりでしたが、今回の敗戦で戦績は14勝(11KO)2敗となりました。彼にとっても、この敗北を糧に再起を図ることが求められます。

ボクシング界の変遷と未来

この試合は、ボクシング界における新たな風を吹き込むきっかけとなるかもしれません。特にライトフライ級は、俊敏さと技術が求められるカテゴリーであり、サンティアゴのような選手が台頭することで、さらなる競争の激化が予想されます。彼の戦い方は、今後の選手たちにとっても参考になる戦術といえるでしょう。

ボクシングは、選手の技術や戦略だけでなく、試合を取り巻くストーリーやドラマ性も魅力の一つです。サンティアゴのように、異国の地で栄冠を勝ち取る選手が現れることで、観客の心をつかむ試合が増えることを願っています。今回の試合は、その一つの好例として語り継がれることでしょう。

[佐藤 健一]

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