スポーツ
2025年03月13日 21時10分

京口紘人、3階級制覇ならず オラスクアガとの激闘を振り返る

京口紘人、3階級制覇の夢破れる:オラスクアガとの激闘を振り返る

3月13日、東京・両国国技館で行われた「U-NEXT BOXING2」のWBO世界フライ級タイトルマッチで、挑戦者の京口紘人(ワタナベ)が王者アンソニー・オラスクアガ(米国/帝拳)に0-3の判定で敗れました。この試合は、京口にとって3階級制覇を目指す大きなチャンスでしたが、結果としてその夢は叶いませんでした。

試合の展開とオラスクアガの戦術

試合は序盤から両者の駆け引きが見られましたが、特にオラスクアガの戦術が印象的でした。2Rからは下がりつつ待つ体勢をとり、相手の隙を狙うというスタイルを見せました。京口は前に出てパンチを繰り出すものの、オラスクアガの変幻自在な攻撃に対応しきれず、徐々に主導権を握られる展開となりました。

特に8R以降、オラスクアガはノーガード気味でリズムを変え、トリッキーな動きで京口の攻撃をかわしつつ、ジャブ主体のアウトボクシングで距離を保ちました。これにより、京口はなかなか自分の距離で戦うことができず、劣勢に立たされました。

痛恨のダウンと判定の行方

試合の決定的な場面は10Rに訪れました。オラスクアガの左アッパーがかすり、京口が一瞬膝をつき、ダウンを取られることに。このダウンが試合の流れを大きく左右しました。判定は0-3でオラスクアガの勝利。京口はこのダウンについて、片腕がかすってバランスを崩しただけとの認識を示し、不運を嘆きました。

オラスクアガの強さと京口の今後

オラスクアガは今回の防衛戦で、自身の強さを改めて証明しました。彼は中谷潤人の親友であり、昨年から連続KO勝利を収めているなど勢いに乗っています。対する京口も二階級制覇を成し遂げた実力者であり、今回の敗戦は非常に悔しい結果となりました。

この試合は、ボクシングの奥深さと厳しさを改めて浮き彫りにしました。リングの上で繰り広げられる戦いは、技術と戦術だけでなく、運や判断力も試されるものです。オラスクアガの勝利と京口の健闘は、多くのファンに強い印象を残しました。

今後もこのような激戦が続くであろうボクシング界。選手たちの努力と挑戦に、さらなる期待が寄せられています。

[田中 誠]

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