Wリーグ入替戦で輝く渡嘉敷来夢、次は代表復帰を目指す
Wリーグの入替戦で輝きを放ったアイシンの渡嘉敷来夢、次なる目標は「代表復帰」
3月15日と16日に行われた女子バスケットボールWリーグのディビジョン入替戦で、アイシンウィングスの渡嘉敷来夢選手が圧倒的な存在感を示しました。プレミアリーグ7位のアイシンは、フューチャーリーグ2位の三菱電機コアラーズを相手に2連勝を果たし、1部リーグへの残留を決定しました。この試合で渡嘉敷選手は、特に第2戦で18得点、10リバウンド、11アシストとトリプルダブルを達成し、チームの勝利に大きく貢献しました。
渡嘉敷来夢のリーダーシップと多彩なプレースタイル
渡嘉敷選手は試合後、「勝つために点を取る。シンプルにそんな感じでした」と振り返り、個人の得点だけでなく、味方を生かすプレーにも注力したと語りました。特に第2戦では、渡嘉敷選手が試合の流れを巧みにコントロールし、自らも得点を重ねつつ、アシストでチームメートの得点機会を創出しました。このような多彩なプレースタイルがアイシンの勝利を導いたと言えるでしょう。
渡嘉敷選手にとって、今回の入替戦は移籍後1年目の大きな試練でした。しかし、彼女はこの経験を通じて「新しい自分を見つけられた」とし、考え方次第で自分のプレーに変化をもたらすことができると学びました。彼女のリーダーシップは、チームメートにも大きな影響を与え、ポジティブな雰囲気の中で試合に臨むことができました。
入替戦の意義と今後の課題
Wリーグでは今シーズンから2部制が導入され、入替戦の重要性が再びクローズアップされています。1部7位と2部2位が入れ替え戦を行うこの制度は、チームにとって大きなプレッシャーを伴うものであり、渡嘉敷選手も「どんな状況でも点を取りにいく姿勢はもっと強く持ってもいいかなと思います」と語っています。この言葉には、次のステップとして、さらに高いレベルのプレーを目指す意欲が込められています。
渡嘉敷選手は、チームの目標について「1部で優勝を目指している」とし、来シーズンにはプレーオフ出場を目指して努力を続ける意向を示しました。彼女自身も「日本代表復帰」を次の目標に掲げ、オフシーズンにはさらなる成長を遂げるための準備をしていく考えです。
激動のシーズンを乗り越えて
昨シーズンは、アイシンにとって浮き沈みの激しいものでした。皇后杯での準優勝という成果を収めつつ、リーグ戦では思うように勝利を重ねることができず、入替戦を戦うことになりました。しかし、渡嘉敷選手は「自分たちの経験値としては上がった」と前向きに捉えています。こうした経験が彼女自身の成長を促し、チーム全体の力を底上げすることにつながるでしょう。
[田中 誠]