橋本千紘、新女王に!センダイガールズの未来を担う
橋本千紘、新たな時代の幕開けを告げる勝利
3月19日、東京・国立代々木競技場第二体育館にて開催された『THE TOP of JOSHI WRESTLING』で、センダイガールズプロレスリングはまた一つの歴史を刻みました。長年にわたり女子プロレス界を牽引してきた“横綱”里村明衣子が、新たな力を持つ“怪物”橋本千紘に敗れ、タイトルを譲ることになったのです。
試合は、里村が持つセンダイガールズワールド選手権の防衛戦。橋本は挑戦者として、この大舞台に立ちました。試合前に、里村には往年の名レスラーである小橋建太氏から、そして橋本にはパリオリンピック金メダリストの鏡優翔さんから花束が贈られ、緊張感が漂う中でゴングが鳴りました。
序盤は、両者の緊迫したグラウンドの攻防から始まりました。橋本の力強いタックルが里村を圧倒する一方で、里村はその経験を活かし、スリーパーホールドで応戦します。試合が進むにつれて、橋本のパワーが次第に試合を支配していきました。俵返しや水車落としといった技で里村を追い詰める中、里村もまたデスバレーボムを連発し、一進一退の攻防が続きました。
女子プロレス界の未来を担う橋本の成長
試合終盤、橋本はトップロープからのダイビング・サマーソルトを成功させ、試合の流れを一気に引き寄せました。里村は最後の抵抗を見せるも、橋本の渾身のパワーボムで3カウントを奪われ、新たな王者が誕生しました。
この勝利は、橋本にとって非常に重要な意味を持ちます。彼女は、センダイガールズプロレスリングのエースとして、団体を牽引し続ける責任を感じています。試合後、橋本は師であり、目標であった里村への感謝を涙ながらに述べ、次なるステージへの決意を新たにしました。
橋本は、今後の目標として「5年以内に日本武道館での大会開催」を掲げました。これは、かつて里村が抱いていた夢でもあり、その思いを引き継ぐ形となります。橋本は、「センダイガールズが一番面白い」と自信を示し、団体の未来への期待を語りました。
女子プロレス界の変革期
橋本は、里村との試合を振り返り、「最強の横綱と闘えたことは嬉しい」と述べつつも、試合中に繰り出すことができなかった技「オブライト」を課題として挙げました。「次のビッグマッチでは必ずオブライトで勝利を収めたい」と意欲を見せています。
里村は、敗北を潔く認め、「最高のコンディションで臨んだ試合だった」と語りました。彼女は、引退ロードの一環として今後も戦い続ける意向を示し、引退後は後輩たちに未来を託すことを決めています。橋本の「日本武道館進出宣言」に対しても、「頼もしい」と期待を寄せました。
この試合を通じて、女子プロレス界は新たな時代の幕開けを迎えました。センダイガールズの次なる舞台は、8月の仙台ゼビオアリーナでのビッグマッチ。そしてその先には、日本武道館での大会開催という大きな夢が広がっています。橋本千紘の挑戦は、女子プロレス界全体を活性化させる可能性を秘めています。彼女の今後の活躍に、ファンや業界関係者からの期待が高まっています。
[松本 亮太]