元大関・貴景勝、新たな挑戦!湊川親方として再出発
元大関・貴景勝、湊川親方としての新たな挑戦
昨年秋場所をもって現役を引退した元大関・貴景勝は、湊川親方として新たなステージに立っています。彼の相撲人生は、175センチ、165キロという小柄な体でありながらも、得意の突き押し相撲を武器に数々の栄光を手にしました。4度の幕内優勝を果たし、その功績は大相撲の歴史に刻まれています。
貴景勝は、2014年に貴乃花部屋から初土俵を踏み、2019年には大関に昇進しました。しかし、その道のりは決して平坦ではありませんでした。大関昇進後、彼は度重なるけがに苦しみ、名古屋場所では全休を余儀なくされました。その後、関脇に陥落するという試練も経験しましたが、再び大関に復帰し、見事に優勝を勝ち取るという逆境を跳ね返す強さを見せました。
支えとなった「女神」の存在
貴景勝の成功の裏には、妻である有希奈さんの存在があります。彼女は元タレントであり、貴景勝とはバラエティ番組での共演をきっかけに交際を始めました。彼女の父親は元大関・北天祐で、相撲界に深く縁があります。食事面でのサポートはもちろん、精神的な支えとしても貴景勝を支え続けました。彼らのデートはたびたび焼肉屋で行われ、食を通じて二人の絆が深まったといいます。
貴景勝が2度目の優勝を果たした際には、有希奈さんが彼を支える大きな力となりました。特に食事面でのサポートが貴景勝の身体づくりに寄与し、彼のパフォーマンス向上に貢献しました。彼女の存在は、まさに貴景勝の「女神」となったのです。
武士道精神で築いた大関の地位
貴景勝が大関としての地位を確立するまでには、さまざまな逆境を乗り越える必要がありました。2018年の九州場所で初優勝を果たした際、彼は支度部屋で優勝が決まる瞬間を迎えましたが、それはまるで「優勝が転がり込んできた」かのような感覚だったと振り返ります。この優勝は、彼の厳しい稽古と家族の支えが実を結んだものでした。
大関昇進を果たした際には、武士道精神を重んじることを口上で述べました。この精神は彼の相撲道に深く根付いており、感謝と思いやりの心を忘れずに日々精進する姿勢を貫いています。こうした姿勢が彼を大関へと押し上げ、さらなる成長を促したのです。
湊川親方としての新たなビジョン
引退後、年寄・湊川を襲名し、常盤山部屋の部屋付き親方となった貴景勝。彼は若手力士たちの育成に力を注ぎ、新しい世代の土俵での活躍を期待しています。特に、彼自身の付け人を務めていた王鵬や、同じ部屋で幕下にいる若ノ勝に対しては大きな期待を寄せています。
新たな役割を担う湊川親方は、相撲解説者としても活躍し、ファンに向けて相撲の魅力を伝えています。彼の解説は、その経験に裏打ちされた説得力を持ち、多くのファンから支持を受けています。今後も、親方としての新しい挑戦を続け、大相撲界に新たな風を吹き込むことでしょう。
相撲界において、湊川親方のように選手時代の経験を活かし、次世代を育てることは非常に重要です。彼のような存在がいることは、若手力士にとっても心強い支えとなるでしょう。湊川親方は、これからもさまざまな「チェンジ」を遂げ、大相撲の未来を築いていくことでしょう。
[松本 亮太]