貴乃花と曙、知られざる絆と相撲界での友情を語る
貴乃花光司氏が語る、故・曙太郎との知られざる関係と相撲界の絆
大相撲界の歴史に名を刻む貴乃花光司氏が、惜しくも他界した盟友・曙太郎氏との新弟子時代の思い出を語りました。2人の間には、表舞台ではあまり知られていなかった意外な絆が存在していたようです。貴乃花氏は、曙氏との新弟子時代の厳しい稽古やスパルタ指導を振り返り、その中での友情を感じさせるエピソードを披露しました。
1993年の初場所後、曙氏は第64代横綱としての地位を確立し、数々の名勝負を繰り広げました。その中でも貴乃花氏との対決は、相撲ファンの記憶に深く刻まれています。曙氏はハワイ出身であり、言葉や文化の違いを乗り越えて日本の相撲界で成功を収めました。彼の得意技である「付き押し」は、貴乃花氏を土俵下に吹き飛ばすほどの威力を持っていました。
貴乃花氏は、曙氏が横綱としての無双状態を維持していた時期を「歴代最強の横綱」と評し、彼の圧倒的な強さを称賛しました。しかし、その後の曙氏は膝の怪我と戦い、2001年に引退を余儀なくされました。彼の引退後、相撲界での功績は色褪せることはなく、外国出身力士として初めて横綱の座に就いた彼の功績は、今なお多くの人々に語り継がれています。
相撲界を超えた友情と、その後の道
貴乃花氏は現役時代、相撲に専念するために他の力士との交わりを避けていましたが、引退後は同期会に顔を出すようになりました。曙氏との対戦やその強さは、同期会でも話題に上ることが多く、彼がいかに相撲界に影響を与えたかを物語っています。貴乃花氏は曙氏との通算成績が25勝25敗であることを誇りに思い、曙氏との関係を「真の友情」と表現しています。
2017年に曙氏がプロレスの巡業先で倒れ、病院に緊急搬送された際、貴乃花氏はすでに病院を訪れていました。曙氏の妻に花を渡し、彼の無事を祈ることしかできなかったものの、彼の存在は貴乃花氏にとって大きなものであったことが窺えます。
貴乃花氏の新たな日常とファンとの交流
近年、貴乃花氏はインスタグラムを通じて自身の日常をファンに公開しています。特に、愛犬との散歩や自宅でのリラックスしたひと時をシェアし、多くのフォロワーからの反響を呼んでいます。彼の鍋を楽しむ姿や日常のオフショットは、相撲界の厳しい競争を経験した彼の新たな一面を垣間見ることができます。
2023年には、10代の頃に交際していた初恋の女性との再婚を発表し、彼の人生に新たな章が加わりました。SNSでは、彼の穏やかで幸せそうな日常が垣間見える投稿が続き、ファンからは応援の声が寄せられています。
貴乃花氏は、かつての競争相手であり友人であった曙氏との思い出を胸に、現在の豊かな日常を楽しんでいます。彼の人生における相撲界での経験は、今もなお多くの影響を与え続け、彼を見守るファンにとっても大切な存在であり続けています。
[中村 翔平]