スポーツ
2025年01月30日 07時10分

韓国の至宝・金河成、MLBレイズへ移籍決定

「韓国の至宝」金河成、レイズへの移籍が示す新たな挑戦

メジャーリーグベースボール(MLB)でのキャリアを着実に築き上げている金河成(キム・ハソン)選手が、この度レイズと2年総額2900万ドル(約45億円)の契約を結びました。この契約には、1年目終了後のオプトアウト権が付いており、金選手にとってはキャリアをさらに発展させる重要なステップとなります。

金河成選手は、韓国プロ野球・キウムからポスティングシステムを経て、2021年にサンディエゴ・パドレスへと移籍しました。彼の持ち味は、内野全ポジションを守れるユーティリティープレイヤーとしての能力です。2023年にはアジア人内野手として初めてゴールドグラブ賞(ユーティリティー部門)を受賞する偉業を達成しました。この賞は、彼の守備力と戦術理解がどれほど優れているかを示しています。

レイズの戦略と金河成の役割

レイズは、MLBにおいて戦略的なチーム作りで知られています。彼らは多くの若手選手を育成し、限られた予算内で効率的にチームを構築しています。そこで重要となるのが、多様なポジションをこなせる選手の存在です。金河成選手は、遊撃手としての守備力はもちろんのこと、二塁、三塁でもプレー可能なため、レイズの戦術にとって非常に有益な存在となるでしょう。

レイズの内野陣には、昨季好守で評価されたテイラー・ウォールズや、盗塁王に輝いたホセ・カバイェロがいますが、彼らは打撃力に課題があります。金選手の加入は、彼らと競争しながらも、チーム全体の打撃力向上に寄与することが期待されます。特に、対左投手時に二塁を守ることで、チームの柔軟性を高める役割を担うかもしれません。

金河成の今後の展望と影響

金河成選手のレイズ移籍は、彼自身のキャリアだけでなく、MLBにおけるアジア人選手の評価にも影響を与える可能性があります。彼の成功は、他のアジア人選手にとっても道を開くことになるでしょう。特に、守備面での評価が高い彼のプレースタイルは、アジア出身の選手がいかにしてメジャーリーグで活躍できるかを示す好例となるかもしれません。

また、金選手の移籍は、パドレスの戦力にも影響を及ぼしています。パドレスは今オフシーズンにおいて主力選手を数名失う一方で、補強が進んでいない状況です。オーナーグループ内の内紛もあり、チームの経営方針が不透明な中、金選手の移籍はさらにチームの戦力維持を困難にしていると言えるでしょう。

[佐藤 健一]

タグ
#MLB
#レイズ移籍
#金河成