スポーツ
2025年02月06日 11時10分

高梨沙羅、ミラノ五輪への挑戦と成長の軌跡

高梨沙羅、北京の涙からミラノへの飛翔

高梨沙羅選手が、2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪に向けた意気込みを語りました。彼女にとっては4度目の五輪となるこの大会は、特に思い出深い場所での開催です。13歳で世界選手権に初出場し、初の表彰台を獲得したイタリア・バルディフィエメの地で、再び歴史を刻むことを目指しています。

2018年の平昌五輪では個人ノーマルヒルで銅メダルを獲得した高梨選手ですが、2022年の北京大会では苦い経験をしました。混合団体戦でのスーツ規定違反による失格は、彼女のみならず日本チーム全体に衝撃を与えました。しかし、この経験が彼女の新たな成長のきっかけとなったのです。

変わる自己、変わらない情熱

高梨選手は、北京五輪以降、自身の内面と向き合う時間を持つことで、新たな自己を見つけ出しました。「他の大会で償えるものではない」という言葉に象徴されるように、彼女は五輪という特別な舞台でのリベンジを誓っています。彼女の目標は、北京での悔しさを払拭し、ミラノで変わった自分を披露することです。

今回の五輪では、女子ジャンプにラージヒルが追加されることもあり、高梨選手にとって新たな挑戦の場が広がります。「女子も種目が増えたことで飛べる機会が増えるのは嬉しい」と語る彼女は、技術的な進化を遂げたことを証明するべく、大きな舞台での飛躍を目指しています。

新たなシーズン、未来への希望

五輪を前にした今季のワールドカップ(W杯)では、彼女は5度トップ10入りを果たし、確実に調子を上げています。特に、飛型の美しさが評価されるテレマーク(着地姿勢)の改善に取り組んでおり、「テレマークが上手な選手は、今季3位以内に入っている印象がある」と、さらなる技術向上に余念がありません。

また、高梨選手はSNSを通じて競技の魅力を発信し続けています。彼女はジャンプを続ける理由の一つとして、「応援してくださる方が楽しんでくれたり、ジャンプを見て驚いた様子を見ると、幸せな気持ちになるから」と語り、観客と共に楽しむことに意義を見出しています。

新しい挑戦と、変わらぬ夢

最後に、彼女の目指す未来とは、ただメダルを獲得することだけでなく、スキーを愛するすべての人々と共に、その魅力を分かち合うことです。高梨沙羅選手が掲げる「変わった自分をお見せしたい」という言葉には、彼女の決意と情熱が詰まっています。これからも彼女の挑戦を温かく見守り、応援したいと思います。

[田中 誠]

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