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2025年02月15日 20時10分

中村紀洋が語るドラゴンズ移籍初年度のドラマと「落合マジック」

中村紀洋氏が語る中日移籍初年度の開幕戦――ドラマチックな舞台裏と「落合マジック」

NPB通算2267試合出場、404本塁打を誇る中村紀洋氏が、自身のYouTubeチャンネル「ノリ流チャンネル」で2007年の中日ドラゴンズ移籍時のエピソードを披露しました。その年、彼はオリックスを自由契約となり、育成選手契約を経て中日に入団。年俸600万円、背番号99を背負い、開幕戦を迎えました。中村氏の語るその舞台裏には、プロ野球界の厳しさと、彼自身の人間的な魅力が詰まっています。

ドラゴンズ移籍と「びっくり」の開幕スタメン

劇的な同点打とファンの声援

その開幕戦、1点ビハインドの8回2死二塁の場面で、中村氏は同点の適時二塁打を放ちました。「あれは3ボール1ストライクで、ピッチャーは木田優夫さん。狙っていた真っすぐではなくフォークボールが来たが、甘いと思って咄嗟に手が出た」と、当時の打席を振り返る中村氏。その打球は右中間に抜け、観客席は歓声に包まれました。その瞬間、彼は初めてドラゴンズファンの熱意を感じたといいます。「外様じゃないですか。よそ者やしなぁと思いながらグラウンドに行っていましたが、1打席目に凄い大歓声を受けました」と、中村氏は語ります。

背番号に込められた思い

中村氏が背負った背番号99にも特別な意味があります。本来望んでいたのは66番でしたが、当時の監督である落合博満がその番号を付けていたため、66をひっくり返した99を選んだとのこと。「初めと終わりを意味する番号として、これもまた縁だと感じました」と語る中村氏。彼の背番号には、プロ野球人生を通じた多くの経験と出会いが詰まっています。

名シーンを生んだ登場曲

中村氏が選んだ登場曲「暴れん坊将軍」は、試合会場を盛り上げる重要な要素となりました。「若い子は聞いたら覚えるかなと。僕らより上の人たちは絶対にわかるじゃないですか」と、選曲に込めた思いを明かします。この曲が流れると場内がざわつくことから、彼自身もテンションを高めることができたといいます。

中村紀洋氏は、支配下選手として迎えた中日移籍初年度に、まさにドラマチックな開幕を迎えました。彼の語るエピソードには、プロ野球の舞台に立つことの厳しさと、それを乗り越える強さが詰まっています。ファンにとっても、彼の活躍は忘れられない瞬間となり、今でも多くの人々の心に刻まれています。

[中村 翔平]

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