Amazonの『007』シリーズ、クリエイティブコントロールで新展開へ
新たな航海を迎える『007』シリーズ:Amazonのクリエイティブコントロールの行方
Amazonは2022年にMGMを買収し、数千本の映画やテレビ番組の膨大なカタログを手に入れましたが、今回の合弁事業により『007』シリーズのクリエイティブコントロールを獲得しました。これにより、Amazonは新作映画やスピンオフシリーズの制作を自由に行えるようになりました。プロデューサーのマイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリは共同所有者として関与し続けるものの、ウィルソンはプロデュースから退き、ブロッコリも新たなプロジェクトに専念する意向を示しています。
ブロッコリ家の遺産と新たな挑戦
一方で、Amazonが主導権を握ることにより、映画シリーズの方向性が大きく変わる可能性があります。ブロッコリ家の厳しい管理がなくなることで、シリーズがディズニーのMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)や『スター・ウォーズ』シリーズのように、より広範な展開を見せることも期待されています。スピンオフ作品やシリーズ化など、多様な展開が可能になることでしょう。
次のボンドとシリーズの未来
ダニエル・クレイグの後を継ぐ新たなジェームズ・ボンド役には、アーロン・テイラー=ジョンソンやイドリス・エルバといった俳優が候補として名前を挙げられていますが、現時点では決定していません。Amazonがどのような決断を下すのか、ファンや業界関係者は固唾をのんで見守っています。新しいボンドは、これまでのボンド像をどう刷新するのか、それとも伝統を受け継ぐのか、興味が尽きません。
Amazonのクリエイティブコントロールによって、シリーズがどのように進化していくのかは未知数です。しかし、これまでの伝統を尊重しつつ、新たな視点や技術を取り入れることで、『007』シリーズは再び世界中の観客を魅了するに違いありません。
[中村 翔平]