「死に損なった男」初日舞台挨拶:幽霊バディムービーが話題に!
「死に損なった男」初日舞台挨拶:ユニークな設定と個性派キャストが織りなす新感覚のバディムービー
本作の主人公は、人生に疲れ果て、駅のホームから飛び降りることを決意した構成作家の関谷一平。死に損なった彼の前に現れたのは、幽霊となった男の森口友宏。この奇妙な出会いから物語は展開していきます。幽霊に取り憑かれた一平が、森口の娘に付きまとう男を排除するという依頼を受ける中で、彼の運命は大きく動き出すのです。
水川かたまりの新たな挑戦
監督の田中征爾は「水川さんは天才ですよ!」と彼の演技力を絶賛しました。演技の技術だけでなく、彼の持つ独特の「物語のある顔」が映画に新鮮な魅力をもたらしていると語っています。
唐田えりかの体当たり演技
一方、森口の娘・綾を演じる唐田えりかも、本作に全力で挑んでいます。直前までNetflixの話題作「極悪女王」で女子プロレスラー役を務め、体重を増量していた唐田。撮影に向けて3カ月で10キロの減量を行い、役作りに励みました。「ヨガのインストラクター役なので、筋肉がたくましすぎないかなと心配しました」と語る唐田は、役に合わせた体づくりと演技の両面でプロフェッショナルな姿勢を見せています。
個性派キャストが織りなす化学反応
ゴールデンボンバーの喜矢武豊は、普段のキャラクターとは異なるDV夫役に挑戦しています。これまでのいじられキャラから一転、攻める側に立つ彼の新たな一面が見どころです。堀未央奈も、撮影中の緊張を乗り越え、同僚役として自然体での演技を披露しています。監督や共演者からのサポートを受け、一体感のある現場が作品に反映されています。
舞台挨拶では、水川の相方・鈴木もぐらも駆けつけ、彼への手紙を読み上げるサプライズが用意されていました。鈴木は自らの映画の予想が大きく裏切られたことを喜びつつ、映画の完成を祝福しました。「バトル・ロワイアル」が好きな鈴木のユニークな視点が笑いを誘い、水川も「なんとも思いませんでした」と冗談交じりに応じるなど、会場は終始和やかな雰囲気に包まれました。
独創的なストーリーと未来への期待
「死に損なった男」は、単なるコメディとは一線を画す、深いテーマを内包した作品です。死に損なった男と幽霊のバディムービーという独特の設定が、新たな視点を観客に提供します。予測不能な展開と、個性豊かなキャストの演技が見事に融合し、観る者を引き込む力を持っています。
初主演という大役を果たした水川かたまりの今後の俳優業にも期待が高まります。彼の持つ独特のユーモアと演技力が、映画界に新たな風を吹かせることでしょう。「死に損なった男」は、観客に笑いと感動を届けるだけでなく、人生の意味を問いかける作品として、多くの人々の心に刻まれることでしょう。
[佐藤 健一]