演歌界の兄弟愛:山川豊と鳥羽一郎の深まる絆と闘病支援
演歌界の兄弟愛:山川豊の闘病と鳥羽一郎の支え
演歌界の重鎮、山川豊さん(66)と鳥羽一郎さん(72)の兄弟愛が、山川さんのステージ4の肺がん闘病をきっかけに、さらに深まりました。彼らの絆は、単なる家族の絆を超え、音楽を通じた共鳴として演歌ファンに感動を与えています。山川さんが肺がんと診断されたのは2023年のことで、その時点で既に脳と脊髄に転移が確認されていました。しかし、彼は兄である鳥羽さんの励ましを受け、歌手活動を続ける決意を固めました。
診断時の衝撃と兄の力強い言葉
山川さんは、がんの診断を受けた際、すでに進行した状態であることに深いショックを受けていました。彼は兄の鳥羽さんに「お葬式の準備を」と伝えるほど、悲観的な気持ちに陥っていたそうです。しかし、鳥羽さんは「ばかやろう!落ち込んでいる場合じゃない。どんなことをしても治さないとダメだ」と強い叱咤激励の言葉を送りました。この言葉により、山川さんは再び前を向くことができたと振り返っています。
闘病生活と家族の絆
山川さんは抗がん剤の副作用と戦いながらも、歌手としての活動を続けています。副作用による体の発疹や口内炎に苦しめられ、食事をとることすら辛い状況が続いているといいます。それでも「絶対食べる」と、体力を維持するための努力を惜しみません。この姿勢は、ファンや家族にとって大きな勇気を与えています。
兄である鳥羽さんとの関係も、山川さんの闘病をきっかけに変化しました。二人は以前にも増して頻繁に食事を共にし、鳥羽さんは家庭料理を振る舞うことで、弟をサポートしています。鳥羽さんは「体調を崩してから、兄弟の絆がより強くなった」と語り、病気を機に家族のつながりを再確認する機会となったことを認めています。
ファミリーコンサートでの共演
2025年2月7日には、「木村家ファミリーコンサート」が開催されました。山川さんと鳥羽さんに加えて、鳥羽さんの息子たちも参加し、家族全員で音楽の力を披露しました。ステージで山川さんが歌う時、病気のことを忘れ、心の平穏を感じるそうです。そして、舞台裏で彼は「正直、毎日毎日怖い」と心の内を明かしながらも、「ファンの声援が一番の薬」と語り、その存在の大きさを痛感しています。
木村家のメンバーはそれぞれの持ち歌を披露し、ステージの最後には家族全員で「兄弟船」を歌い上げました。この曲は、兄弟の絆を象徴するものであり、多くの観客が感動しました。鳥羽さんは、息子が書き下ろしたデュエット曲「俺たちの子守唄」にも太鼓判を押し、家族の音楽的な結びつきを強調しています。
未来への希望とファンへの感謝
コンサート後、山川さんと鳥羽さんはファンの応援に応えるため、病に負けることなく前進する意志を新たにしました。山川さんは「どんなことしてても直しますよ」と強い気持ちを表明し、鳥羽さんも「それにも応えなきゃ」と兄としての決意を見せました。彼らは、家族やファンとの絆をより深めながら、これからも演歌の道を歩み続けるでしょう。
[鈴木 美咲]