ドジャースの内情:大谷翔平とカーショーの対照的な視点
ドジャースの内実:大谷翔平とカーショーの異なる視点
ロサンゼルス・ドジャースは、2024年シーズンにおいてワールドチャンピオンの座を勝ち取るという輝かしい成果を収めましたが、チーム内では異なる感情が交錯しているようです。大谷翔平選手が所属するこのチームは、優勝の喜びと同時に、個々の選手が抱える複雑な思いも浮き彫りにしています。
クレイトン・カーショー投手は、ドジャースのエースとして2020年のシリーズ制覇に大きく貢献しました。しかし、昨年のシーズンでは左足の故障によりポストシーズンを欠場。このため、チームが優勝を果たした際にも自身の不在を悔やむコメントを残しています。「あのとき欠場するのは、私が想定していたことではなかった」と語るカーショーは、優勝に貢献できなかったことに対する無念さをにじませます。彼にとって、シリーズ制覇の喜びは、チームの一員として直接貢献することにこそ意味があるようです。
一方、大谷翔平選手とデーブ・ロバーツ監督の関係は、グラウンドの外でも良好であることが報じられています。両者はドッキリを仕掛けあうなど、和やかな関係を築いています。昨年から始まったこのいたずら合戦は、大谷がロバーツ監督の車を子ども用ポルシェにすり替えるというドッキリで始まりました。その後、監督は大谷の車にカラーボールを詰め込むことで応酬。これに対して、大谷は「これで引き分けだね」と笑顔を見せ、地元メディアもこのやり取りを称賛しています。
このようなチーム内の明暗が映し出される中、ドジャースは来季のさらなる飛躍を目指しています。カーショーの悔しさは、彼が現役を続ける大きなモチベーションとなっており、2025年シーズンに向けての意欲を高めています。また、大谷とロバーツ監督の良好な関係は、チーム全体の士気を高める要因として機能しています。
東京ドームでの開幕戦とカブスの葛藤
さらに、ドジャースは3月18日と19日に東京ドームでカブスと開幕戦を迎える予定です。この一戦は、野球ファンにとっても大きなイベントとなっていますが、カブスのニコ・ホーナー選手にとっては、複雑な心境をもたらしています。昨秋に手術を受けたホーナー選手は、リハビリの影響で日本行きが叶わず、「間違いなくガッカリだ」という感情を隠せない様子です。彼は、世界に引けを取らない日本の野球文化とファンに対する期待を抱いており、現地でのプレーを心から望んでいました。
カブスのクレイグ・カウンセル監督は、長いシーズンを見据えてホーナー選手を無理に参加させることを避け、彼の健康を最優先としました。その結果、ホーナーは日本での試合には参加せず、マイナーでの調整を続けることとなりました。この決定は、チームの長期的な戦略と選手個人の健康を考慮したものであり、チーム内での調整が求められる状況です。
ドジャースとカブス、それぞれのチームが抱える課題や期待を背景に、シーズンはどのように展開していくのでしょうか。チームの内外での関係性が、来シーズンの行方を大きく左右することは間違いありません。
[高橋 悠真]