ドルトムントの未来、CL出場権とシュロッターベック去就が鍵

ドルトムントの未来を左右するCL出場権争いとシュロッターベックの去就

ドイツの名門クラブ、ボルシア・ドルトムントは現在、来季のチャンピオンズリーグ（CL）出場権を巡る熾烈な争いの中にいます。この出場権の有無は、同クラブの中心選手であるドイツ代表DFニコ・シュロッターベックの去就にも大きく影響を及ぼす可能性があります。ドルトムントはシュロッターベックと2027年までの契約を結んでいますが、今シーズンのブンデスリーガでの苦戦により、彼の引き留めが困難になるかもしれません。

リヴァプールが狙うシュロッターベックの魅力

イングランドの強豪リヴァプールがこのシュロッターベックに興味を示していることは、サッカーファンの間で大きな話題となっています。リヴァプールは現在、ヴィルヒル・ファン・ダイクの契約が今シーズンで終了する可能性があるため、その後継者を探しているとされています。シュロッターベックは守備の要としての能力に加え、リーダーシップも高く評価されており、4200万ポンド（約80億円）のオファーを準備していると報じられています。

シュロッターベックは2022年にフライブルクからドルトムントに移籍し、すぐに主力としての地位を確立しました。彼はこれまで公式戦121試合に出場し、4ゴール5アシストを記録しています。今シーズンも公式戦34試合に出場し、4アシストをマークするなど、安定したパフォーマンスを見せています。彼のプレースタイルは、リヴァプールのディフェンスラインに新たな活力をもたらすと期待されています。

ドルトムントの戦略と課題

一方、ドルトムントはシュロッターベックを慰留するために大幅な昇給を提示する意向を示しています。しかし、現在ブンデスリーガで9位に沈んでいる同クラブは、CL出場権を逃す可能性があり、その場合には主力選手を引き留めることが難しくなると見られています。

ドルトムントは近年、若手選手の育成と売却を戦略の一環としてきましたが、今回のような状況はクラブの長期的なビジョンに影を落とす可能性があります。CL出場権は、クラブの財政状況や今後の補強計画に直接影響を与えるため、ドルトムントにとっては避けられない重要な要素です。

CL出場権争いの行方

一方で、リヴァプールがシュロッターベックを獲得できるかどうかは、ドルトムントの今シーズンの成績次第となるでしょう。ドルトムントがCL出場権を獲得できれば、シュロッターベックの残留の可能性が高まりますが、逆に出場権を逃した場合にはリヴァプールがオファーを成功させる可能性が一気に高まることになります。

このような複雑な状況の中で、サッカーファンや関係者はドルトムントの今後の戦いを注視しています。シュロッターベックの去就は、ドルトムントの来季のチーム編成に大きな影響を与えることは間違いありません。果たしてドルトムントはCL出場権を手にし、シュロッターベックを慰留できるのでしょうか。それとも、リヴァプールが新たなセンターバックとして迎え入れることになるのでしょうか。

［中村 翔平］