ヴィッセル神戸、ACLで光州FCに敗退—アジア制覇の道遠のく
アジアの壁に阻まれたヴィッセル神戸、アジア制覇への道のりは険しく
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の舞台で、ヴィッセル神戸は再び苦杯を喫しました。3月12日に行われたエリート決勝トーナメント1回戦で、韓国の光州FCに0-3で敗れ、2戦合計2-3という結果で敗退しました。ホームで迎えた第1戦では2-0と快勝していた神戸にとって、この逆転負けは大きなショックでした。
試合の流れは、序盤から光州FCが主導権を握りました。神戸は前半18分にフリーキックから先制点を許し、後半40分には不運なPKでさらに追い詰められました。光州のMFヤシル・アサニによる延長戦でのミドルシュートは、神戸の追い上げを完全に断ち切りました。この試合を通じて、神戸の選手たちは相手の堅固なディフェンスと高い決定力に苦しみました。
不可解なレギュレーションと神戸の挑戦
神戸にとって、今回の敗退には試合以外の要因も影響しました。ACLのレギュレーション変更によって、1次リーグ最終節で中国の山東が棄権した結果、それまでの試合結果が無効となり、神戸はグループ内での順位を下げられました。このレギュレーションの影響で第2戦のホーム開催権を失ったことは、少なからず神戸に不利に働いたと言えます。
ACLの舞台で日本のクラブが直面する課題は、実力だけではなく、時には運やレギュレーションの影響も受けることです。神戸が次に目指すべきは、こうした外的要因にも動じない強さと安定感を持つことでしょう。
選手たちの復帰と今後の展望
今回の試合において、神戸にはポジティブな側面もありました。FW武藤嘉紀やMF井手口陽介といった主力選手が怪我から復帰し、ピッチに立ちました。彼らの存在は、次の試合に向けての大きな希望となるでしょう。特に武藤は、前線での存在感を示し、チームにエネルギーを与えました。
今後のリーグ戦で神戸は、アジアでの悔しさをバネに、国内リーグでの巻き返しを図ることが求められます。次戦の湘南戦では、今季リーグ戦初勝利を目指し、クラブとしての反骨心を示す必要があります。サポーターたちも、選手たちの奮起を期待していることでしょう。
ヴィッセル神戸のアジアでの挑戦はまだ終わりません。これまでの経験を活かし、クラブとしての成長を遂げることが求められています。アジア制覇という目標は、容易ではありませんが、それを叶えるための道のりは、これからも続きます。
[高橋 悠真]